本を出したい 一般人 どうすればいい?
こんにちは、おかのです。
いま、私が企画立案した、『猫と暮らす歳時記』という、本の原稿を書いています。
猫のエッセイを二週間で72本描くことになります。
いま36本まで書き進めました。
歳時記の部分は「世界一受けたい授業」に何度も登場されている、根本浩さんが書いています。
四月に二見書房さんから発売されます。
本を出したい一般人にできる3つの方法。
さて、今回のブログは、本を出したことのない一般の方が、デビューできる可能性のある、次の3つの方法を お伝えします。
- 出版社が開催している賞に応募する
- 出版社に直接持ち込みをする
- ブログを書く
この3つの方法について、 1つずつ詳しく説明 させていただきます。
賞に応募する
1つ目は、出版社が開催している賞に応募することです。
小説で言えば 江戸川乱歩賞などに応募することです。
このような賞で大賞を受賞すると、世間から注目され一気に著者デビューできます。
現在、 漫画雑誌は、どの雑誌でも独自の漫画賞を開催しています。ちなみに、私が漫画家としてデビューしたのは、講談社の新人賞に応募し、それをきっかけにしてデビューすることができました。
この方法の利点は、どんなに地方にいても 挑戦できることです。
また賞金なども出るので、励みになります。
私はこれらの賞でいただいた、最高獲得金額は 500,000円でした。
出版社に直接持ち込みをする
2つ目は、出版社に直接持ち込みをすることです。
自分が書きたい本の原稿を、直接編集者に売り込むのです。
漫画の場合これはokです。
どこの出版社であろうと、突然持ち込みに行っても、割と寛容にその原稿を見てくれます。
ところがなぜか、活字系の原稿を出版社に持ち込んだ場合、非常に迷惑がられ玄関払いされることは確実です。
その理由としては、活字系の編集部には、文学的で高尚な 伝統があるためだと思います。
だからちょっと上から目線で構えているところがあると思います。
インテリの冷たさを感じます。
ところが、一昔前、漫画雑誌は、出版社の中で駄菓子のような存在でした。
一流出版社の入社試験には、東大卒、 早稲田卒、 慶応卒 などのエリートがどっと押し寄せてきました。
ほとんどの人が文芸誌の編集者になることを望んでいました。
文学界の巨匠に会えることが、1つの夢だったのです。
ところがそんな人たちで、漫画雑誌の編集者に配属されてしまう人がいます。
その人たちは島流しをされたような気分になり、意気消沈していたというような時代がありました。
そうなると落ちこぼれのような気分になり、サラリーマンからはみ出しているような人もでてきました。
というか、元々そういう資質を見抜かれ漫画雑誌に配属されたのかもしれません。
とにかく、黎明期の漫画雑誌の編集者たちは、文芸雑誌の編集者たちに比べ、気取りがなく、妙に人間くさいところがありました。
秋田書店の壁村泰三編集者は、手塚治虫のことを平気で殴ったと言う都市伝説があります。
手塚先生の原稿をめぐって、編集者同士の殴り合いは日常茶飯事だったそうです。
そのメンバーには講談社や小学館、集英社の社員などがずらりと揃っていました。
そんな歴史があるので、漫画雑誌は今でも気軽に持ち込み原稿を面倒がらずに見てくれるという、ハードルの低さがありあります。
私の持ち込み時代
私の持ち込み時代には、まず講談社の受付で持ち込みに来たと告げます。
すると、漫画雑誌の編集者が、必ず出てきてくれました。
応接室で小一時間、原稿丁寧に見てくれ、感想を聞かせてくれました。
それが終わるとその足で、 電車を乗り継ぎ集英社に行きます。
やはり同じように受付に行くと、編集者がきちんと対応してくれました。
それが終わると、すぐ隣にある小学館に持ち込みに行きました。
そんな感じでこちらの都合で、突然押しかけても、100パーセントどこでも原稿を見てくれました。
私はこんな感じで、持ち込みのハシゴをしていました。
ところが、私の漫画の師匠は、それ以上の持ち込みをしていたとある時話してくれました。
師匠が無名時代、講談社の漫画雑誌「A」に持ち込みました。
そこで 断られると、同じフロアにある、姉妹紙である「B」編集部に即座に持ち込みをしたそうです。
この強心臓ぶりには呆れますが、師匠はその後、 手塚治虫のライバルとなる漫画となりました。
師匠の名前は、竹内つなよし氏。
『赤同鈴之助』という大ヒット漫画を描いた巨匠です。
ちょっと話が横道にそれましたが、漫画雑誌の編集者はいまでもわりと気さくです。
多分漫画雑誌系の持ち込みでは、昔の私と同様の対応をしてくれるはずです。
活字系の本の 持込の場合
さて、活字系の本の 持込の場合、漫画雑誌の雰囲気とは全く逆です。
丁寧に電話などをしても、アポを取ることさえ、とても難しいと思います。
ましてや、アポなしの持ち込みは 100パーセント追い返されてしまいます。
会ってもらえないのなら、原稿送りつければ良いのではないかと、原稿送っても、通常の方では、まず 読んでもらえることはありません。
裏技がない事はありませんが、ここでは控えます。
ブログを書いて編集者に見つけてもらう
3つ目は ブログを書いて編集者に見つけてもらう方法です。
最近アメブロなどを見ていると、このような記事をよく見かけます。
- 「本を出版することになりました!」
- 「ブログを続けるたら、本を出版することになった!」
このごろは本当にブログ発の著者が多いのです。
なぜ、ブログ発の著者が多いのでしょうか?
それは、出版社が常に人気のあるブロガーを、目を皿のようにして探し回っているからです。
極端な例ですが、熱烈なフォロワーが100万人いれば、100人に1人の人が本を買ってくれても確実に1万部の本が売れます。
穫らぬ狸の皮算用ですが、1万部発行して その7割も売れれば、確実に出版社は黒字です。
場合によっては、そこから火がつきフォロワー以外の人も買ってくれるようになり、ベストセラーになる場合もあります。
出版社にとって、リスクの少ない人気ブロガーは、喉から手が出るほど欲しい存在なのです。
だからたくさんの編集者が、常にいろいろなブログを巡回し閲覧しています。
この方法の利点は、ある日突然編集者から声をかけられ、あれよあれよと言う間に本が出てしまうことです。
ほぼ出版社任せで大丈夫です。
とにかく出版のプロである編集者が、売れるとわかる人に声をかけているのですから、とても高い確率でその本は売れます。
そんな感じで、夢の印税生活をしている著者がたくさん生まれています。
ブログを使う方法の欠点。
この方法の欠点は。
タレントに例えると、原宿をぶらぶらして、スカウトに声をかけられるのを待つようなところです。
けっして、こちらからスカウトマンに声をかけることはできません。
ただただ、選ばれるのを待つしかないのです。
自分の努力や根性で、コントロールすることができない世界なのです。
今ブログの世界で 何が受けるのかは、誰にも予測できません。
誰が人気ブロガーになるのかも、誰にも予測できません。
その時代の空気が求めている、何かを持っている人が、偶然人気ブロガーになれるのです。
たとえば、ピコ太郎が、一夜にして世界的な大スターになったことを、誰が予測したでしょうか?
本人でさえ、予測していませんでした。
いまや、ITの世界はそういう世界なので。
だから、編集者が人気ブロガーを選ぶのは、本当にその人面白いと感じているかは別として、 人気があるから選んでいるのです。
人気=収益につながると思うから、この人ならいけるだろうと言う、データからの決定なのです。
言い過ぎかもしれませんが、出版社が人気ブロガーによってベストセラーを出すのは、後出しジャンケンをして勝っているような感じです。
とにかくこの方法で、本を出した人はたくさんいます。
これからも、この方法で、ほんんを出せる人はたくさんいます。
でもこれは、もう一度繰り返しますが、 渋谷でスカウトされるのを、待つようなものです。
何物でもない人が、本を出すために選ぶにはなんとも 心もとない方法です。