出版寺子屋 本を出す方法

このブログでは、本を出す方法を、 丁寧にお伝えします。 商業出版で本を出すことを目指します。 また、 「誰でも本を書ける」 「誰でも本を出せる」的な無責任な言葉で、 高額な出版プロデュースに 誘導するようなこともいたしません。 このブログは、 そのような怪しさとは一切無縁です。 そのことは、ハッキリとお約束します。

大人が眉をひそめるようなもの

 こんにちは、

のんびり出版プロデューサーの、

おかのきんやです。

 

きょうは、出版で大切な、

「大人が眉をひそめるようなもの」

ということについて

お話しさせていただきます。

お役に立てば幸いです。

 

大人が眉をひそめるようなもの。

まさに、その代表のような本が、

大ベストセラーになっています。

それも、6册いっぺんに、

Amazon総合ランキング10位以内にです。

 

その本とは、

うんこ漢字ドリルです。

 

大笑いして、

受け入れてくれる大人がいる反面。

この本に、

眉をひそめる大人もたくさんいます。

 

大人が眉をひそめるようなもの。

これを、常に意識し続けたのが、

あの、漫画界の巨匠。

手塚治虫です。

 

 

 

 

(^-^)ノ

「漫画とは。

 大人が眉をひそめるような

 ものでないといけないんです」

 

手塚治虫が、

いまや市民権を得た

漫画について、述べた言葉。

 

 

 

(^-^)ノ【ROCK魂を伝える】

 

手塚先生、こうも述べています。

 

「漫画家にモラルはいらない。

批判精神だけあればいい」

 

モラルって、道徳という意味だから、

漫画家は、道徳を守る必要がないということです。

 

ジェントルマン代表のような手塚先生が、

なぜ、そんなひんしゅくを

買うような発言をしたのでしょうか。

もちろん、

ちゃんとした考えがあってのことです。

 

(^-^)ノ【手塚漫画は悪書だった】

 

初期の手塚漫画は、

度々、世間の大人たちから

ひんしゅくを買っていました。

 

昭和32年(1957)の『複眼魔人』で、

女性がスラックスを脱ぎ、

艶かしい脚が丸出しになるシーンを描くと、

「手塚漫画は悪書である。教育上良くない」と、

PTAを筆頭に、世間から袋だたきにされました。

 

手塚先生、

まさに「大人が眉をひそめるようなもの」を

描いていたのです。

 

子どものころは、

そんないけない漫画ほど面白かったので、

親に隠れ夢中で読んでいました。

 

 

 

(^-^)ノいけない漫画の代表と言えば、

『ハレンチ学園』(永井豪)です。

 

エッチ満載で、

スカートまくりのシーンには、

興奮しました。

 

当時の小学生男子にとって、

スカートまくりをしまくる主人公の山岸くんは、

自分たちのしたいことを代行してくれる、

憬れのヒーローでした。

 

小学生の男の子だって、

大人の男と同じように、エッチが大好きです。

スカートまくりだって、

したくてしょうがありません。

 

でも、

エッチなことを一言でもいうと、

大人たちから

まるで犯罪者のように扱われてしまいました。

だから、

大人たちの前では無邪気な

良い子の振りを、

し続けるしかなかったのです。

 

ところが、

『ハレンチ学園』を見た、小学生たちは、

「あっ!エッチは恥ずかしいことじゃないんだ!

 悪いことじゃないんだ!」と気づいてしまったのです。

 

だから、『ハレンチ学園』は、

子どもたちからは熱狂的に支持されました。

もちろん、大人たちからは猛烈に叩かれました。

 

(^-^)ノ【誰にとっての悪か】

 

子どものエッチは「悪」。

大人のエッチは「善」。

それって、ヘンです。

 

子どもはバカではありません、

モラルという

大人の作ったルールには縛られません。

「本当の悪」と「偽善的な悪」を見分ける

直感力は、大人よりも優れているのです。

 

結局、『ハレンチ学園』は、

それまでの日本人の、

性のモラルを変えてしまいました。

 

漫画には、それほどの影響力があるのです。

 

(^-^)ノ【漫画は風刺】

 

「本当の悪」と

「偽善的な悪」

 これは、

子ども対大人だけの

問題ではありません。

 

大人対大人でも、同じことが起こっているのです。

 

支配者は国民を、

自分の都合のいいルールでコントロールします。

支配者が決めた「悪」で、

国民を罰します。

支配者が決めた「善」で、

国民を誘導します。

 

そんな、支配者に都合のいい、

「偽善」を暴き、批判するのが風刺です。

 

反政府的な生き方をする、ROCK魂です。

 

 

手塚治虫は、そのことについてこう述べています。

 

「漫画の目的は風刺。

 批判して笑い飛ばす、

 反逆精神ですよ」

 

『鉄腕アトム』は、

科学万能の未来を礼賛しているようですが、

実は、科学が暴走する危険性を警告し、

風刺しているのです。

 

決して、

単純な勧善懲悪の物語ではないのです。

 

『鉄腕アトム』の最終回は、

何パターンか描かれていますが、

その中の一つは、

人間がロボットに支配されてしまった、

未来の地球が舞台となっています。

そしてアトムも人類も悲劇的な結末を迎え、

物語の幕を閉じています。

 

 

(^-^)ノ

【ひんしゅくは金を出してでも買え】

 

偽善や、世の中の常識を、

批判したり風刺したりすると、

世間の常識的な人々の

「ひんしゅく」を買います。

 

あえて「ひんしゅく」を、

買っている人がいます。

 

ミリオンセラーを連打している出版社、

幻冬社、社長の見城徹さんです。

 

見城さんはこう述べています。

 

『差別化ポイントを作る』とか、

『ブルーオーシャンを作る』とかいう、

コンサルタントが使いそうな

理性的なレベルではなく(中略)

『ひんしゅくを買う!』

というような仕事ができてこそ、

戦略的仕事だということだ

 

(^-^)ノ

世の中を大きく変えてきたのは、

ひんしゅくを買った人たちです。

 

ビートルズが長髪でデビューしたとき、

世間の大人たちのひんしゅくを買いました。

当時、長髪の男性は

ほとんどいなかったのです。

 

北野武さんが、

ツービートとしてデビューしたときの

「赤信号、みんなで渡れば怖くない」

というギャグ、

「モラルがない」とひんしゅくを買いました。

 

ボクシングの亀田3兄弟とお父さん、

デビュー時、

あまりに態度が悪かったので

世間から大ひんしゅくを買いました。

でも、興行的にはあれが正解でした。

あれが戦略だったとわかるのは、

素顔の三兄弟は、

とても好感の持てる人たちだからです。

 

もし、あなたが今、

まだ何者でもなく、

お金、実績、人脈がないのならば、

ひんしゅくを買うという戦略により、

世に出て行くことができるかもしれません。 

 

もし、

あなたがすでに成功しているのなら、

安全地帯の中で安住せず、

ひんしゅくを買う戦略で、

新鮮なエネルギーを

取り入れてはいかがでしょうか。

 

事実、手塚治虫は、

巨匠という盤石な地位と名誉を得ても、

常に、

ハングリーな新人のような気持ちを

持つことを、心がけていました。

 

「自分の欲求不満や、

 周囲へのアンチテーゼを

 吐露するのが漫画家なんです。

 名声も財産もできて

 あぐらをかいてしまうと、

 逆に面白くなくなるわけです」

                 by.手塚治虫

 

 

 

いかがでしょうか。

きっと、みなさんの、クリエイティブな部分が

触発されたのではないでしょうか。

 

それでは、また、お会いしましょう。

さよなら(^-^)ノさよなら(^-^)ノ

 

   おかのきんや拝