出版寺子屋 本を出す方法

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命を輝かせる

 

 

 

こんにちは、

のんびり出版プロデューサーの、

おかのきんやです

 

今日は、命を輝かせる

ということについて

お話しさせていただきます。

お役に立てば幸いです。

 

 

 

「鉛筆を・・・・」

 

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昏睡状態に陥った手塚治虫が、

うなされてもらした言葉。

 

 

(^-^)ノ【命を輝かせる】

 

「永遠に生きられたらいいなあ・・・」

 

そんなふうに思ったこと、ありませんか?

 

昭和36年(1961)、

手塚治虫は、

アニメを作るために

自分の会社を設立しました。

「虫プロダクション」と、名付けました。

 

「虫」はもちろん手塚治虫の「虫」。

 

そして、「虫」→「むし」→「無死」。

「不死身」という

意味が込められていました。

 

さらに、

虫プロダクションの最寄り駅は、

西武池袋線の「富士見台」でした。

手塚先生、心の中で「不死身だい」

と読みかえていたかもしれません。

 

(^-^)ノ【火の鳥】

 

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「火の鳥」の血を飲むと、

永遠の命を得られるという伝説があります。

 

それを漫画にしたのが、

手塚治虫のライフワーク

ともいえる『火の鳥』です。

 

不老不死を願い、

必死に火の鳥を追い求める

登場人物たちの生き方を通して、

生とは何か、死とは何かを紡ぐ、

壮大な物語です。

 

登場人物たちは、

永遠の命を求めながらも、

「火の鳥」と関わることにより、

最後には誰しも、

 

「命は限りあるもの

 だからこそ素晴らしいのだ」

 

と悟ります。

 

「いや、そんなことはない。

私は永遠に生きたい」と思っている、

悟れないあなた、

ご安心ください、私も悟れていません。

 

私も「死」を、

素直には受け入れられません。

 

「死」について、

手塚治虫はどう思っていたのでしょうか?

 

 

 

(^-^)ノ昭和63年(1988)。

手塚先生、突然、

腹部に痛みを覚えます。

 

病院で検査を受けると、

末期の胃がんでした。

その年、

入退院を繰り返し、

二度の手術を受けました。

 

そんな大変な状況の中でも、

創作意欲はまったく衰えません。

 

病院で、

過酷な治療を受けていた

ときのエピソードです。

 

手塚先生、

朦朧としながら、

ベッドから起き上がろうとします。

 

悦子夫人が

そんな無茶をとめようとすると、

こう言いながら抵抗したそうです。

 

『隣へ行って、仕事をする。

 仕事をさせてくれ。

 頼むから仕事をさせてくれ』

 

意識が混濁し、

病室を自宅の部屋と錯覚して、

隣の仕事場に行こうとしていたのです。

 

当時の病床日記には、

こう記されています。

 

「今日すばらしいアイデアを思いついた! 

トイレのピエタというのはどうだろう。

癌の宣告を受けた患者が、

何一つやれないままに死んで行くのは

バカげていると、

入院先のトイレに天井画を描きだすのだ。

(中略)浄化と昇天、

これがこの死にかけた人間の

世界への挑戦状なのだ!」

 

のちに、これを原案として、映画が作られています。

 

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長男の手塚真氏によると、

この日記を書いた翌日から、

昏睡状態に陥ったとのこと。

 

意識が戻りかける度に、

「鉛筆を・・・・」と、うなされる。

 

鉛筆を渡すと、

それを握ったまま、また昏睡状態に・・・。

 

そして。

平成元年(1989)2月9日。

60歳で、

その生涯の幕を閉じたのです。

 

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(^-^)ノ【永遠の命を求めて】

 

「命」とは何でしょうか?

そして、この人生、

どう生きたら、いいのでしょうか?

 

手塚治虫は『火の鳥』の中で、

ひとつの答えを示しています。

 

「火の鳥」は、

永遠の命を得たいと切望する人を、

こう諭します。

 

「人生5O年といいます。

5O年も生きていて、

そのうえに永遠の生命を

あなたはほしいのですか。

 

カゲロウをごらんなさい。

カゲロウは羽化しても胃袋がありません。

つまり、

死ぬまでものを食べないのです。

 

そのくらいわずかな寿命しか

生きていないのですが、

そのあいだに交尾をし、

子孫を増やし、

精いっぱい生きて、

そして死んでいくのです。

 

わずか数日の命でも

虫は満足して死んでいくのです。

それと同じではありませんか」。

 

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そして、

手塚治虫自身はこう述べています。

 

いかに満足した

 一生を送れるかということは、

 永遠の命と同じなんです

 

 

(^-^)ノ私たちも、

満足した一生を送りたいものですね。

 

でも、気負い過ぎては、

疲れてしまいます。

そこで。

 

とりあえず、

「今日一日だけ」、

満足できる日にしてみませんか。

 

これなら、

気軽にできそうな気がしませんか。

 

最後に、もうひとつエピソードを。

 

「鉛筆を・・・・」という言葉、

私の中では、

「もっと光を・・・・」という、

ゲーテの臨終の言葉とオーバーラップしてしまいます。

 

なぜなら、手塚治虫の絶筆。

そのゲーテの代表作

『ファウスト』を題材にした、

『ネオ・ファウスト』だったからです。

 

いかがでしょうか。

きっと、みなさんの、クリエイティブな部分が

触発されたのではないでしょうか。

 

それでは、また、お会いしましょう。

さよなら(^-^)ノさよなら(^-^)ノ

 

   おかのきんや拝