出版寺子屋 本を出す方法

このブログでは、本を出す方法を、 丁寧にお伝えします。 商業出版で本を出すことを目指します。 また、 「誰でも本を書ける」 「誰でも本を出せる」的な無責任な言葉で、 高額な出版プロデュースに 誘導するようなこともいたしません。 このブログは、 そのような怪しさとは一切無縁です。 そのことは、ハッキリとお約束します。

退屈で苦痛な仕事があったら、 それを工夫して オモシロイ時間に変えてしまおう

 

こんにちは、

のんびり出版プロデューサーの、

おかのきんやです。

 

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きょうは、出版で大切な、

 

退屈で苦痛な仕事があったら、

それを工夫して

オモシロイ時間に変えてしまおう。

 

ということについてお話しさせていただきます。

お役に立てば幸いです。

 

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「チョコレートが

 ないと描けません!」

 

手塚治虫が、 

アイデアが出ず、

四苦八苦しているときに、

言い出した我がまま。

 

 

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_________

 

【ピンチを伝える】

 

テレビなどで見た、手塚治虫のイメージは、

インテリジェンスのある上品な紳士でした。

 

ところが、それは初対面の人や、

マスコミ向けの顔であり、

身近な人たちには別の顔も見せていました。

 

いまなら、

パワハラで訴えられてもおかしくないような、

我がままを連発する、

駄々っ子のような一面もあったのです。

 

 

 

 

 

【我がまま伝説】

 

手塚先生は、

アシスタントにピンチを

共有させるところがありました。

その手段が大人げない我がままです。

 

 

我がまま伝説1.

 

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真冬の真夜中。

手塚先生、突然、

「スイカがないと描けません!」と、

マネージャーにだだをこねた。

 

 

 

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まだ、コンビニも、

24時間スーパーもないころの話です。

 

真夜中だから、

デパートも開いていない。

困り果てたマネージャー、

はたと思いついた。

銀座のクラブに行き、

事情を話して、

なんとかスイカをわけてもらった。

 

 

我がまま伝説2.

 

『宇宙戦艦ヤマト』の巨匠、

松本零士氏が高校三年生のとき、

手塚先生の臨時アシスタントをした。

 

 

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その夜、手塚先生が突然、

「チョコレートがないと描けません!」と、

編集者にだだをこねた。

 

当時、高級品だった

「ハーシーチョコレート」が

手塚先生のお気に入りだった。

 

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もちろん、コンビニもない時代である。

編集者は、深夜に近所のお菓子屋を叩き起こし、

「急病人がチョコを食べたがっているんです」と、

無茶な言い訳をして、チョコレートを調達してきた。

 

 

我がまま伝説3.

 

『コブラ』で、いまや巨匠の寺沢武一が、

手塚治虫のアシスタントをしていたときのことである。

ある夜、突然、手塚先生がやってきて、

 

「赤いきつね、買ってきてください。

 お腹がすいちゃって」とリクエスト。

 

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寺沢武一が近くのコンビニに

買いに行こうとすると。

「違うんです、寺沢氏!

 高田の馬場の、赤いきつねじゃなくて、

 下北沢の赤いきつねが食べたいんです」

寺沢氏、それならと、

タクシーで下北沢まで行き、赤いきつねを買ってきた。

 

 

我がまま伝説4.

 

スクリーントーンという漫画専用の画材がある。

模様の着いた粘着シートで、

それを漫画の上に貼付けると、

一気に模様が完成してしまうのだ。

 

ところが手塚先生、あるとき突然、

「スクリーントーンを使わず、

スクリーントーンと同じ模様を

全部手で描きなさい」との我がまま。

スクリーントーンが

たっぷりあるのにも、

かかわらずである。

 

 

 

【我がままの真意】

 

手塚治虫のこうした我がままは、

いったいなんだったのか?

 

当時のアシスタントの一人だった、

漫画家の三浦みつる氏は、こう語っています。

 

「待たせている編集者への、

 先生なりのヘンな

 気づかいじゃないですか・・・」

 

ヘンな気づかいというのが、ウケますね(笑)。

 

手塚番の編集者、

確かに、ただじっと不眠不休で

原稿の上がりを待つのは、辛いことです。

 

かといって、読書をしていたり、

テレビを見たりなど、

死ぬ思いで漫画を描いている

手塚先生の手前できません。

何もできないで

ただ待つというのは、なんとも苦痛です。

 

そのとき、

真冬にスイカを確保しにいくという、

我がままを押し付けられたらどうでしょう。

 

確かに大迷惑ですが、

裏を返せば、

こんな面白いゲームもありません。

日常では経験できない、

なんとも非日常的な貴重で贅沢な体験です。

 

死ぬほどの苦痛や

退屈から解放され、

面白モードになることは

間違いありません。

 

その証拠に、

当時、そんな我がまま被害を受けた、

編集者、アシスタント、

漫画家、スタッフ誰もが、

嬉しそうにその我がままネタを

披露しているからです。

 

まるで伝説の手塚治虫から貰った

勲章を自慢するようにです。

 

手塚先生は、周りを気遣うために、

我がままをいっていた。

これ、どうやら確信犯のようなのです。

 

「手塚先生の我がままの裏には、

周到な計算が隠されていたと

思われる節もある」

手塚先生の最も身近にいた、

元アシスタントの福元一義氏の言葉です。

 

 

【確信犯?】

 

福元氏の、アシスタント時代の体験です。

手塚先生がアイデアに苦しんで筆が止まると、

アシスタントの作業が追いついてしまいます。

アシスタントたちは、

とたんに手もち無沙汰になります。

 

とはいえ、

休んだり、遊んだりするわけにも行かず、

なんとも窮屈な時間を過ごさねばならなくなります。

そんな時に限って、

手塚先生の我がままが始まったそうです。

 

 

 

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「僕の入れ歯がない!

入れ歯がないと描けません。

絶対に2階あるはずですっ。

みんなで探してください!」と、

4階の先生専用の仕事場から

電話で指示が来ます。

2階にいるアシスタントが全員、

入れ歯探しで大騒ぎとなります。

 

散々探しても、見つからない。

くたびれ果てたときに、手塚先生からまた電話。

「入れ歯、僕の部屋にありました。

あ、それから続きができましたから、

取りに来て下さい」

 

やっぱり、確信犯です(笑)

 

我がままという、ヘンな気遣いにより、

周りの人たちの、苦痛な待機時間を、

おもしろい時間に変えてしまった手塚先生。

 

これ、私たちにも応用できそうです。

 

退屈で苦痛な仕事があったら、

それを工夫してオモシロイ時間に

変えてしまえばいいのです。

 

 

 

 

【おもしろいゲーム】

 

たとえば、実業家の斎藤一人さんは、

「おもしろすぎる成功法則」(サンマーク出版)で、

こんな方法を公表しています。

 

 

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「オレは仕事を『おもしろいゲーム』

にしてからやるの。

おもしろければ、

麻雀でも徹夜できるでしょ?(中略)

 

みんなは仕事を

『おもしろくないままやっている』から『

モチベーションが落ちる』

とかって言うんだと思うよ。

もし、いまやっている仕事に飽きたら、

『飽きないゲーム』に変えればいい。

それで、また飽きてきたら、

『別のゲーム』にすればいいんだよ」

 

 

いかがでしょうか。

きっと、みなさんの、クリエイティブな部分が

触発されたのではないでしょうか。

 

それでは、また、お会いしましょう。

さよなら(^-^)ノさよなら(^-^)ノ

 

   おかのきんや拝